シニア向けのドッグフードで注目したほうが良いポイントが幾つかあります。
まず、固さです。
高齢になると全身の筋力が衰えてきてしまいます。
もちろん、噛む力も衰えますし、嚥下能力(物を飲み込む力)も低下していってしまいます。
ですので、まずは固さをチェックする必要があります。
仔犬用のように砕けやすい物は噛む力はそれ程必要になりませんが、気管に入ってしまう誤嚥のリスクが高まります。
逆に粘り気や粘度が高い物だと喉に詰まってしまう危険性もあります。
ですので、弾力がある程度あるものが良いといえるでしょう。
ただ、噛む必要が無いほど柔らかい物でもいけません。
噛むという動作は唾液の分泌を促しますし、誤嚥を防ぎ、スムーズに食べた物を飲み込む手助けにもなります。
また、噛む動作には身体のあらゆる筋肉に刺激を与える効果もあり、体力減退を防ぐことにも繋がります。
ですので弱い力でも噛めるものである必要があります。
もちろん、噛むことが困難な場合はそのまま飲み込める物でもOKです。
また、固さ以外にもカロリーの点でも配慮が必要です。
筋力の低下に伴い、必要なカロリー量も少なくなっています。
ですので、カロリー過多で太ってしまう可能性がありますし、太ってしまうと心臓に与える負担も大きくなります。
必要な栄養素がしっかりと配合されており、カロリーが抑えられた物が望ましいといえます。
そういった点から、ウェットタイプは形態としては固さも程よく水分もあるので安全といえます。
ただ、ウェットタイプは栄養分に偏りがあり、そればかりですとどうしても不足する栄養があります。
結果的に、ドライタイプのドッグフードにはこれらを考慮した高齢犬用のものがあり、こちらを利用するのが良いと言えます。
必要な栄養分をバランスよく含んでいますし、カロリーなどに関しても老犬用に調節されているためです。
ただ、少し固めの場合もあるのでそういった際はふやかすなどして工夫してあげましょう。