高齢になると、どうしても硬いフードは食べなくなってしまいます。
何故かといいますと、高齢犬は歯や顎の力が弱くなってしまっている為噛み砕くことが出来ないためです。
更に言えば、食欲もかなり減退しています。
小型犬や子犬であればフードが硬くても食欲は旺盛なので、そのまま丸呑みしてまでフードを食べます。しかし、高齢犬の場合はその食欲すらないため硬いフードを避けてしまうのです。
人間と同じように歳を重ねると胃の大きさも小さくなってしまったり胃液の分泌量が少なくなってしまうのも原因です。
しかし、ウェットフードの場合はドライフードと違ってやわらかいため、高齢犬であっても食べやすいのです。
また、ウェットフードは高カロリーな物が多いです。
先述のように、高齢犬は食欲が減退しているため食事量が極端に少なくなってしまいます。
ですので、少ない食事で一日分のカロリーを摂取できるフードというのは大変便利なのです。
それを実現しているのがウェットフードです。
ウェットフードは肉が多く使われており、更にやわらかく脂質も比較的多いです。ですので、自然とカロリーが高くなっているものが多いのです。
そして、本来脂質が多い物は腐敗が進みやすいのですが、ウェットフードの場合はパッケージに入った状態で販売されており賞味期限も比較的長いです。
ですので、ウェットフードは高齢犬への日常的なフードとして利用することをオススメします。
先述のように、高齢犬は食欲が少ない場合が極めて多いです。ですが、ウェットフードの場合は食いつきが良いことが多いです。
何故かといいますと、ウェットフードには肉以外にも新鮮な野菜が含まれている物も多くあるからです。
この野菜の中には、ペプシンと呼ばれる消化酵素が含まれています。この
ペプシンは犬の胃の中にも多く存在しているのですが、実は高齢犬になるとこのペプシンの量もかなり少なくなってしまうのです。
これもまた、食欲減退の原因です。ですので、新鮮な野菜が含まれたウェットフードを与えることで消化酵素を摂取することに繋がります。
すると、失われた食欲がよみがえる可能性も出てくるのです。通常のフードでは消化酵素を摂取することが出来ないので、これもウェットフードの大きな特徴であるといえます。
ウェットフードは、一般的に販売されているフードの中でも高たんぱくな部類に入ります。
たんぱく質は、犬の健康を保っていく上でも非常に重要な栄養素です。高齢犬の場合、骨格や筋肉の成長を促すことは出来ませんが毛並みを良くすることに繋がります。
高齢犬はフードをあまり食べなくなるのでたんぱく質不足になり、その結果毛並みが非常に悪くなります。
この状態が続くと脱毛症になってしまうこともありますので、飼い主としては非常に心を痛めるところです。
ですので、高齢犬となり食欲が少なくなった時点でウェットフードに切り替えるのです。
そうすることで、犬の健康を保つことに繋がるのです。
ウェットフードは、安全性を見極めて与える必要があります。
なぜなら、ウェットフードは水分量を保つための増粘材という添加物が含まれているものも少なくないからです。
高齢犬は身体機能が著しく低下した状態になってしまっているのでアレルギーには敏感に反応します。ですので、無添加は難しいとしてもなるべく安全な物を選んで与える必要があります。
どのようにして安全性を確保すればよいかといいますと、もっとも良い方法が掛かりつけの獣医にオススメのウェットフードがないかを尋ねるというものです。
獣医であれば全タイプのフードを厳選して飼い主に奨められるだけの知識を有しています。
ですので、安全性の高いウェットフードを教えてもらうことが出来るのです。