100%無添加のドッグフードはあり得ないものです。フードを形成する際には高熱で処理されるため、多くの栄養素が失われてしまいます。抗酸化剤や保存料がなければ、ドッグフードを長期間保存することはできません。
では、何が無添加なのか。
それは、化学合成により作られた保存料、香料、着色料、抗酸化剤などです。化学合成されたものには発がん性などの有害性の可能性の疑われるものもあります。毒性試験の段階で有害性のリスクがわかっているのであれば、使用しないことでリスクを回避できるということです。
無添加のドッグフードに添加されている栄養素については添加物としてとらえられていません。優れた素材を厳選したとしても、加工の段階で失われる栄養素は少なくありません。そのため、ビタミン・ミネラルなど多くの成分が補完的に添加されています。しかし、総合栄養食としての栄養バランスを取るために配合されていますので、添加物とは考えられていないのです。
無添加ドッグフードには、自然由来の添加物が使用されています。昔から人が日常生活の中で使ってきた野菜や果物、ハーブなどをドッグフードに加えています。人間が長年口にして身をもって検証された添加物ですから、安全性は高いだろうということがいえます。
また、自然由来の物を使用することで、目的以外の栄養素や効果を得ることもできます。
例えば、抗酸化剤として使われるハーブローズマリーは、血行促進や消化促進効果などもあります。さらに、ローズマリーに含まれるポリフェノールの一種カルノシン酸は脳神経細胞の保護や口臭予防にも効果があります。
無添加のドッグフードは、化学合成されたものを含まず自然な食材だけということで、犬の身体にも優しいフードです。アレルギー反応を引き起こす可能性も低くなります。ただし、購入する際には成分表を見て、愛犬に適したものであるかの確認は必要です。また、自然由来の素材を使用していますので、賞味期限も短くなりますので、早めに食べさせてあげるようにしましょう。