自然の中での犬は、捕らえた獲物を内臓から肉、骨まで食べてしまいます。
土中に骨を埋めて、後で楽しむということもします。ですから、あくまでも人間が考える健康的なドッグフードということになりますが、肉食性雑食という犬の食性に近く、できるだけ自然な食材を使用した栄養バランスの取れたフードがヘルシーなフードといえます。
もちろん、栄養バランスの取れたフードといえば、総合栄養食です。
犬の身体を作る最も重要な栄養素はタンパク質です。
筋肉や内臓、皮膚、血液など体中の器官や組織を構成する材料で、エネルギー源にもなり、人の約4倍のタンパク質を必要とするのですから、良質なタンパク質を摂る必要があります。
脂質はエネルギー源で、内臓の保護、脳神経の活性化、脂溶性ビタミンの吸収補助などの多くの働きがありますが、タンパク質に比べると約2倍のカロリーがありますので、過剰摂取は肥満にもなりますので、調整が必要です。
炭水化物はエネルギー源ともなり、動物性の栄養素だけでは偏りがちな栄養バランスを調整する働きがあります。
これらの三大栄養素を含め、必要な栄養成分がバランスよく配合されていることが健康維持には欠かせません。
ドッグフードの食材の面からみると、牛や豚、鶏、ラム、ターキーなど多くのタンパク源がありますが、それらも合成飼料を使わずに、自然な飼料によって育てられた動物の肉が良いといわれています。
他の食材についても、合成肥料などを使わずに育てられた穀物や野菜などオーガニックな食材がヘルシーといえます。人間でも自然な食材が健康を作るとして、オーガニック食材の人気が高まっていますが、ドッグフードも同じです。自然なものを取り入れることが身体への負担が少なく、健康にもいいといわれます。添加物や着色料も化学合成されたものよりも、オーガニックなフルーツやハーブを利用した方がいいとされています。自然な素材を使うことで、合成保存料や抗酸化剤の役割を果たすことができます。
いずれも基本的なドッグフードの考え方としては大切なことです。しかし、犬もかけ合わせて作られ、種類も身体の大きさ、毛の長さなど様々です。ドッグフード自体が栄養バランスの取れた優れたフードであっても、体質に合わなければ、無意味なものです。ですから、愛犬に適したフードが最もヘルシーなドッグフードといえます。