ドッグフードは水分量による分類が可能で、乾燥したドライフードと湿ったウェットフードがあります。
そしてその中間である半生タイプのドッグフードがあり、いわゆるセミドライ(ソフトドライ)やセミモイスト(セミウェット)のドッグフードになります。
水分量はドライフードが10%以下、缶詰やパウチなどのウェットフードが60〜80%に対して、半生タイプのドッグフードは約30%になります。
半生タイプでも、セミドライとセミモイストで若干違いがあります。製造過程でセミドライはドライフードと同じように加熱発泡処理をされていますが、セミモイストは加熱発泡処理せずに、押し出し機などで製造されています。そして、水分量も多少変わってきます。
この半生タイプのセミドライやセミモイストは、乾燥させずに冷却して製造されるため、原材料の味が残り、しっとりした食感が特徴でもあります。
半生タイプのドッグフードのメリットは、缶詰程ではありませんが、嗜好性が高いです。犬によっては、味や食感から缶詰よりも、半生タイプを好む犬もいます。
そして、柔らかい食感なので、高齢犬や歯が弱っている犬に与えると食べやすいメリットもあります。また、少量ずつ個別包装されているものが多く、好きなタイミングで犬に与えることができます。水分がある程度含まれていることから、フードからも多少の水分を摂取することができます。
デメリットは、ドライフードよりも添加物が多く使用されていることです。
水分量が多いため、カビが発生したり腐りやすかったりと品質の劣化も早いです。そのため、防腐剤や保存料、酸化防止剤、しっとりした食感を維持するために湿潤剤や保湿剤などの多くの合成添加物が使用されています。
このような添加物の中には、発がん性があったり、染色体異常やアレルギーを引き起こしたりする可能性のある物質も含まれています。また、人での使用が認められていない危険な添加物も含まれている場合もありますので注意が必要です。合成添加物ではなく、天然添加物が使用されている良質な半生タイプのドッグフードもありますので、一概に悪いものとはいえませんので、どのような添加物が使われているかは確認する必要があるでしょう。
また、商品数がドライフードやウェットフードに比べて少ないので、選択肢が少ないこともデメリットの一つです。
このような半生タイプのドッグフードは、食欲が落ちている犬や、気分転換やおやつ代わりに与えるような一時的な変更にはおすすめといえます。
また、歯が弱っていたり、噛む力がなかったりする犬にとっては食べやすくておすすめです。
しかし、メリットよりデメリットの方が目立つドッグフードですので、長期的に食べさせるにはおすすめできません。